オオギリ・レーダー

僕が聞きたい人に聞きたいことを聞いてログを載せるブログです。

INTERVIEW #10 スズケン さん 後編

前編からの続きです。

 

 

あのころ: 『自分の発想を表現する手段として適している』 過去5→現在3

最初は自信があったけれど…ということですかね?
スズケン: そうですよ。俺はおもろいことやったらなんでも言えると。アホです、アホの考えですけど。 だから最初は「5」です。
あのころ: 早かったですね、「5」から落ちるのが。
スズケン: そうです、厳密に言うと5→1です。 でもさすがに今はいろいろ勝たせてもらってるんで、1では大喜利やってる人にも失礼じゃないですか。 自分では大喜利が表現の方法として合っているのかどうか、実は今だにわからないです。
あのころ: きっと1から積み上げた3ですよね。コツコツとちょっとずつ上がっていって。
スズケン: 俺は一気に上がってはないですから。
あのころ: いやいや、みんな知ってますから(笑)
スズケン: 「何を一生懸命やったんや?」「ただ好きで大喜利やってただけとちゃうんか?」って言われたとしても、 実際そうなんですけど、いろいろ人のことを見たり聞いたり、教えてもらったり… ただ「このお題はこう答えるといいよ」とは絶対言うてくれないんですよね。そこはその人だけのものやから。 でも、その裏側にあるいろんなものを自分で感じ取ったりして、 あ、熱なってます?俺。
あのころ: いやいやいや(笑)それがオオギリレーダーですから(笑) 僕が思うのは、自分がスベっていたとしても、他の人の出した回答が面白いとわかる感覚を持っている人は 面白くなれる可能性があると思うんですよね。 スズケンさんも最初に参加した時に「こいつらダメだな」って思わなかったのが大きいんじゃないかと。
スズケン: 最初に行った解の会でね。
あのころ: うん、いいところに行ったんじゃないですかね。
スズケン: これ言うと解の会の人に怒られるかもしれないですけど、やっぱり自分の原点はあそこだと思ってますから。
あのころ: 怒らないでしょ(笑)
スズケン: 「お前何もわかってへんやろ」って。いやだってすごい人ばかりいるじゃないですか。 大喜利の大会に連覇が殆ど無いように、言ってみたら運の要素も強いじゃないですか。 自分にハマるお題ばかり出ればその人が勝つし。 「お前はまだここまで来ていない」って言われてもいいと思うんですよ、それはホンマにそうやと思うし。
あのころ: 先日『関西大喜利団体対抗戦-戦-』があったじゃないですか。大喜利の団体の対抗戦。 あれで決勝戦に残ったのが、古参というか長いことやってる団体ばっかりでしたよね。
スズケン: あの中で僕が一番歴が浅かったですからね。 言いたいのは、あれを見て若い子らが「なんや、古い奴ばっかりがおもろいんか」とは絶対に思わないで欲しいんですよ。 「いつかああなれるんや」、「あの決勝のステージに立ちたい」って思って欲しいなって。
あのころ: あれを「長くやってる奴だから残ったんだ」って思って観てる人はセンス無いからやめたほうがいいと思いますね(笑)
スズケン: よう言うてくれたけど、スズケンはそんなこと言わないです(笑)
あのころ: 僕を除いてね、決勝戦に残った他の人達は面白い人達だからね(笑)
スズケン: いやあのね、俺はあなたにも言いたい(笑) 俺の中では、あなたはすごくいい回答を出すオオギリストやっていう認識でいるから、この企画も受けたし、 今だにあなたのことを尊敬してますよ。
あのころ: プレッシャーだなー(笑)ここはカットしますね。
スズケン: なんでやねん、ごうわんさんここカットしたらあかんで。 絶対入れてや、あのころはすごいプレイヤーなんですから。 解の会で出したお題で、俺がMVPに選んだ回答はあのころさんがipadで出しました。俺はちゃんとそれを覚えています。 俺は自分の通ってきた道は大概覚えてますから。一緒にやった大喜利はちゃんと覚えてますから。
あのころ: よく覚えてますね(笑)
スズケン: それはさておき、あの戦はすごく感慨深かったですね。 3年ちょっと、まあ一生懸命飽きもせずやってきてその結果。俺が一番ブワーってなりましたもんね。
あのころ: 並びましたねー。
スズケン: いやあのね、「並びましたねー」って簡単に言いますけど(笑) 決勝のあの時点で既に涙がでるくらい嬉しいって、わかりますか?
あのころ: いや俺もいましたからわかりますけど(笑)
スズケン: すっごい、すごい方々、俺が色々調べさせてもらってた方々ばかりやったから。 この人はスピード重視だとか、パワータイプだとか、シュールやなーとか。 だから、今の若い人らでもそういう目で見ますもん。クセで。 この子はこういう回答出すんやな、速いなとか、重たいなとか。色々感じることはある。
あのころ: だからその場のウケたウケなかっただけで諦めるのは早すぎますよね。
スズケン: 早いですね。結果を早く求めすぎているところはみんなあると思う。 でもその気持もすごくわかるんですけどね。自分がそうでしたから。早く結果が欲しかったから。 だから、自分を表現する手段として大喜利が適しているかいないかなんてこと考えてなかったです。 なので5→1→3です。
あのころ: 今でも緊張します?
スズケン: します。めちゃくちゃします。酒に逃げたりします(笑)
あのころ: でも実績的はもうすごいじゃないですか。 もうスズケン見てたら優勝しそうだなっていう空気ちょっとありますからね。 すごいなって思うのは、お題が出た時に「あっこれスズケンのお題だな」とかいう人多いんですよ。
スズケン: そういえば、このあいだ『SOC大喜利』の時かな?言われましたね。 お題が出た時点で「これはスズケンが来るな」って。「えぇーそうなん?」っていう。 うちの奥さんも相当見に来てるんで、スズケンマネージャーとして。 多分スズケンの大喜利を一番真剣に見てる人なんで。
あのころ: 奥さんから何かアドバイスがあったりするんですか?
スズケン: アドバイスはないですけどね。
あのころ: そういえば戦の時に奥さんのいい話ありましたよね。
スズケン: ああ、決勝で自分は「解の会」チームに2票入ってて、あと1票入ったら優勝するぞってところで うちの奥さんが審査員に選ばれてて。
あのころ: 会場にいる人の中からランダムに審査員が選ばれて、投票してもらうシステムだったんですよね。
スズケン: 優勝を決める票が奥さんの票だったんですよ。 あそこで「ごめんなさい」って言って崩解チームに票を入れてて。
あのころ: すごかったですよね。
スズケン: あれは家に帰って褒めました。よかったーって思って。
あのころ: いい話ですよね、この話好きです(笑)
スズケン: そうですか?あいつ後で解の会の人らに、「票入れなくてすいません」って言いよったんです。 解の会の人らはうちの奥さんのこと知ってくれてるから、 「それは奥さんがそう思ったってことだから」って言ってくれたんですけど。 で後で一つだけ僕が奥さんに言ったのは「そこは謝らんでええ」と。 そこでお前が俺がおるからと解の会に入れたらブレると。よくぞあそこで崩解に入れたと。
あのころ: よくできた嫁だと、お前はわかってると(笑)
スズケン: その後最終的に優勝できてたらいいんですけど、結局準優勝だったんでね。
あのころ: まあそこも含めていい話じゃないですか。
スズケン: まあ奥さんもイベントに来てたら大喜利できはしないですけど眼は肥えてきてくれてるんで。
あのころ: 関西の方で大喜利の女子会みたいな集まりがあって、 大喜利はしないけれどスズケンさんの奥さんも参加してるんですよね。
スズケン: ええ、その女子会のメンバーもすごくうちの奥さんのこと大事にしてくれてて。 すごくありがたいですね。
あのころ: 「スズケンは来なくていいから奥さんだけ来てくれ」って言われるんですよね(笑)
スズケン: そうなんです、あれはちょっと不思議な話で。どんな誘い方やねんって。 まあ旦那からしたらすごく嬉しいですけどね。
あのころ: 奥さんとしてもすごく安心ですよね。 浮気とかそんな心配が一切必要ない場だってわかりますもんね。
スズケン: いや全く心配してないみたいですね。 大喜利やってる女性の方って美人がようさんいてはるんで。 そんな人らがスズケンなんて相手にせえへんってわかってるでしょ、オッサンやし。
あのころ: まあそんなつもりで来ていない人がほとんどですけどね。
スズケン: そうですね、純粋に大喜利をしに来てはる人ばかりなんで。
あのころ: 大喜利をやってる人たちと一緒に飲みに行くようなこととかでも、奥さんは何も言われないですか?
スズケン: 「予定は早めに言うてくれんと」って言われることはまあたまにありますけど、 わざわざ休みを合わせてる時もあるんでって。そこだけ気をつけていれば。
あのころ: 大喜利が夫婦関係にもいい影響を?
スズケン: ああ、今年の5月かな?東京の『天下一大喜利武闘会』に乗り合いで行ったんですけど。 ちょうど『めちゃイケ』のサービスエリアもやってる時で。 旅行がてら「一緒についてくるか?」って奥さんを誘って。 「大喜利も楽しみやし旅行も楽しみや」って言ってて。
あのころ: いい関係ですね。
スズケン: 家庭を持ってて大喜利もやってる人の中でも多分一番恵まれてると思います。
あのころ: そうですね、そんなの聞いたことないです。
スズケン: そう、「ちょっと遊びに行くから、一緒においで」って。これいい例ですよ(笑)
あのころ: それを言える関係性を作った、ていうのはすごいですね。
スズケン: そうですね、奥さんには感謝せないかんですよね。奥さんの話ばっかりですね。
あのころ: そこはちょっと聞きたかったんで(笑) 結婚によって生活が変わって、そこに関われなくなる人って結構いますからね。
スズケン: そこをちゃんとやれればね、ライブだったらお客さんで来てもらえるし。
あのころ: 審査にも関わったりね(笑)
スズケン: ほんとあの時はよかったわー(笑)もうそれしか無いです。
あのころ: じゃあ次の項目に行きましょうか。

『面白い人に会いたい』 過去1→現在4

大幅にアップしてるんですね。
スズケン: これは最初の頃の話に戻りますけども、面白いのは自分なんでね。 俺より面白い人はいないと。
あのころ: あはははは(笑)まあまあ、そういう出会いは求めてなかったと。
スズケン: 俺のことをおもろいと思うやつがおるっていう場に行きたかったんですけど。
あのころ: 「俺が面白い」ということを証明する場に。
スズケン: そうそう、「面白いって言えよ」って。 まあもちろんそんな気持ちは1回目で無くなるんですけど。打ち砕かれて。 えらいところに足を踏み入れたなーって思ってたんですけど。 あのね、大会に行って観客席を見てると、上の方へ上がっていく人の回答で 笑うだけでなくて手を叩いて立ち上がって拍手して笑ってはる人とかがいて。 あれ見た時に、「ああいう回答出したいわー」「ああいう回答出せる人と仲良くなりたい」って思って。 盗めるものなら盗みたいし、どんな考え持ってはるんかなーって気になって。 番茶が飲みたいくんなんかは初めの頃からずっと面白いなーって見てて。
あのころ: あの人も何か生まれ変わった人というか。 最初に番茶が飲みたいさんが生大喜利の集まりに参加したのが多分『純豆腐の会』だと思うんですけど。 細かく行ったら違うのかもしれないですけれど、その時はそういうふうに聞いてて。
スズケン: ぼくもそれは聞いた事あります。僕が参加した解の会の少し前にやってた純豆腐の会に来てはったと。 第9回転脳児杯では最初はあかんかったけど最後の予選でハネてそのまま転脳児杯優勝したんですよね。
あのころ: その時の番茶が飲みたいさんは最初にお会いした時とはもう別人ですよね。 スズケンさんが本当に面白いと思ってる人って誰ですか?
スズケン: うーん、ホンマに嫌われたくないとかじゃなくて、怒られるかもしれないですけど 1回でも自分を笑わせてくれた人はみんな自分より面白いと思うようになったんです。
あのころ: いやあ謙虚になりましたねー(笑)
スズケン: 俺が一番おもろいって言ってる時に比べたらね(笑) だから悩んではる人とかでも「自分なに悩んでんの、アレめっちゃ面白かったやん」っていう、 「アレ」って言えるのを持ってはる人は、それを続ければ大会で優勝だってできるんで。 僕ホンマにその人のほうが上やって。そう思ってますから。誰、って言うのは無いですね。
あのころ: その大会でスズケンさんはみんなより面白かったから優勝したわけじゃないですか。 それでその人達より上に立った、ていう意識はないんですか?
スズケン: あ、それはないです。運が良かったとしか思えないんで。
あのころ: ほんとに?全然?まったく?(笑)
スズケン: ホンマにホンマに。 逆に、俺がこういうふうに思ってるから、みんな俺のことを面白いと思ってな、とは思ってます。
あのころ: ああーはいはい、わかります。
スズケン: そっちは思って欲しいんですよ。 「お前が優勝できるような大会、俺が出ても勝てるわ」って思って欲しいんですよ。 それは思われても別に腹も立たないですし。 ただ、ちょっとは俺のことも面白いと思ってね。っていうのはすごくあります。 ナンボ勝ってもあんまり聞こえてこないんですよ、「スズケンおもろい」の声が。 俺耳が遠いんかなーって。
あのころ: あはははは(笑)
スズケン: こないだ「頑張ってきてよかったな」って思えることがあって。 お客さんが全員大喜利に参加してワイワイやるっていう『生大喜利ナイト』って ロフトプラスワンWESTのイベントに行って。 で全く知らなかったんですけど、座ってるテーブルでチーム分けされるみたいになって、 偶然他のお客さんからブーイング出るくらいのエグいチームになったんですよ。 すり身さんとかジャスティスKさんとか僕とか。
あのころ: たまたま固まって座ってたんですね。
スズケン: 交流の苦手な物同士が集まって座ってたらそうなっちゃったみたいなね。 結局そのチームが1位になったんですけど、 最後に舞台に上がってそのチームの中の1位を決めるってなって。そんなん聞いてないわーっていう。
あのころ: おおーすごいですね。バトルロワイヤルですね。 急にチームメイト同士で殺し合いをさせられるんだ。
スズケン: で、チームの6人くらいで上がって僕が優勝させてもろたんですけど、 審査員に芸人さんとか作家さんとかいっぱいいてはって。 その中の山田ジャックさんて方に「面白かったです、今日はありがとうございました」って声をかけて頂いて。 「失礼ですけど、多分僕と歳変わらんと思うんです」って言われて。山田ジャックさんが一つ上なんですけど。 「スズケンさんみたいな方が、若い人らに混じって一番になれる、その感覚でいられるっていうのが 同世代として感動したし、今日は勇気をもらいました」って言ってもらえて。 その時に周りにいた人にも感動してもらえて。 僕もその言葉をもらってもう「すいません、ありがとうございました」しか言えなかったですけど。 あの時は「やっててよかったなぁー」って思いましたね。
あのころ: 僕くらいの歳になってくると「もうそろそろやめなきゃいけないのかな」って思いが常にあるんですけど。 でもまだ上の世代がいる、っていうのは大きいんですよね。
スズケン: 僕はもうきんしたまごさん、ギャラ☆さんや、同世代の不治ゲルゲさんとかはホンマに糧になるというか。 でも、あの人らはちゃんと結果残しはるし。
あのころ: すがりついてるってわけじゃないですもんね。すごい力を見せつける時もありますもんね。
スズケン: はい、「えー、俺まだまだ頑張らなアカンのー?」って思わされる時ありますよ。
あのころ: あそこにいてもらえる安心感とみたいなものがありますよね。
スズケン: だからさっきから言うてるように、もうやめなくていいです。やめる必要はないんです。
あのころ: あはははは(笑)大喜利はやめなくていいと。
スズケン: 自分で線を引くのは違うと。やれるなら棺桶入るまでやれと。 最後に「棺桶に入って一言」やるくらいの気持ちでいればいいんです。
あのころ: あはははは(笑)じゃあ大喜利やめるなんて気持ちは毛頭ないんですね。
スズケン: 「火葬場で一言」までやるくらいのつもりでいます。
あのころ: やってもらいたいけど(笑)
スズケン: きんしたまごさんが病室で点滴打ってるところに 「きんしさん、もうご臨終やけど『死にかけで一言』は?」って聞きたいし、 僕も同じように一言残して逝く覚悟でいてます。
あのころ: 遺言書に一言書いて(笑)葬式で読んでもらうやつですね(笑)
スズケン: 画が浮かぶと面白いですけど、何書いてんねんって(笑)
あのころ: じゃあ次の項目に行きますね 
あのころ: 『一番になりたい、他人と勝負して勝ちたい』 過去5→現在3
あのころ: さっきの話からちょいちょい出てきてますが
スズケン: 一番になりたいというか一番やと思って出てきてますから(笑)
あのころ: その気持ちが多分 5→3 ですけどこの間にはだいぶ紆余曲折してますよね
スズケン: めっちゃあります。でも一番になりたいはずっと長いあいだ5でしたよ。それだけは。やっぱり大会に出るんやったら勝ちたい。「何かもしかしたら間違いが起きて、今日はハネるかもしれん」て思って大会に出ないとあんだけ色んな大会には出れないですね、負け続けて。なんか今日はあるんちゃうか、って
あのころ: 今大会っていうとワンデートーナメントっていうのが大体ですよね。普通続かないですよね体力が。面白い人でも
スズケン: ばてますよね。だから一日通してやれる人はすごいと思いますよね
あのころ: よっぽど気持ちが強い人ですよね
スズケン: ただね、ほんまにその第六回の鴨川杯の時の話しでいくと…
あのころ: 見てましたが体力的には尽きてましたよね(笑)
スズケン: ですよね。でも、オオギリズハイって誰かいってましたよね?(笑)
あのころ: たまに聞きますね(笑)
スズケン: 僕たぶん準決勝でガスは切れてたと思うんですよ、あの打ち合いで。自分でもDVD買って見て思ったんですけど、こいつよく、あそこから勝ったなって思って。
あのころ: それってやっぱり勝ちたい気持ちから?
スズケン: あの時はなかったんです。あの時はめっちゃおもろいわって思って。お前どんなん出すねん、俺はこっちやって。松澤さんともうやってる時に。
あのころ: 名勝負でしたね。あの時って相手の声は聞こえてたんですか?
スズケン: 全然聞こえないです。だから、コパン君が一回解説で「お前らなんで二人共ここでパチンコ屋入ったんや」っていうのを聞いて家で大爆笑するんです。こんな面白いこと言ってたんやって。松澤さんもパチンコ屋入ったんやって。 ほんで。終了の鐘の音で我に返って。点数が4対4で、えーって。生まれて初めて謝ろうと思ったんが、あの時相手に「スベって」って思ったんです。ここだけは正直に言いますけど(笑)
あのころ: 勝ちたかったんですね(笑)
スズケン: 冷静になった状態で「あかん、ごめん、スベって!」と思いました。DVDにもその時の表情が残ってます。いやーもうやめてよーっていう。あんなん初めて思いました。
あのころ: 人に対してスベってと (笑)
スズケン: ずーっと五分間夢中になってやっててスベったとこだけ覚えてます。あのパチンコ屋のやつとか
あのころ: 冬の鬼さんも全然覚えてないっておっしゃってましたね
スズケン: 僕も読んだとき思ったんですけど、一緒です。あの時のあの回答って言われてもそんなん言うたかなって、いうのはよくあるんですよ。でも冬の鬼さんみたいにちぎっては投げっていう回答はできてないと思います。僕の場合はもうほんとに必死で、その余韻に浸ってる間もないってくらいたぶん一生懸命で。
あのころ: じゃあそのやってる最中には喜びみたいな感情はあまり無いんですか?
スズケン: あの、それね。一回ダメになったことがあって。勉強するんですスズケンは。
あのころ: はい、学習してきましたからね(笑)
スズケン: 次はね、第四回の鴨川杯の時になるんですけど、全くウケなくてずーっとダメだったスズケンが、何個か当ててるうちにちょっと欲が沸いてきて2点を取るんですよ
あのころ: 審査員が5人いて全員から票を取るやつですね、ハードルの高い
スズケン: それをとっちゃうんですよ。で、その後残りの8分ぐらいそのお題3分ぐらい残ってて次のお題5分残ってる間僕「ふわ~っ」ってなってて
あのころ: なるほどね。我に返っちゃって
スズケン: うけたーって
あのころ: 噛み締めてたんですね(笑)
スズケン: そのまに終わってたんです
あのころ: 終わっちゃったんだ(笑)
スズケン: 概念覆す君にそのあと怒られて、「おっさん何やってんだよ!」って
あのころ: せっかくウケてるのに(笑)
スズケン: あと一点とったら予選通過なのに、気持ちよくなっちゃって。「俺二点とったんやで~」って。すり身さんにも後で怒られて、「ダメだよ~。まぁわかるけどね」って。それからそれはやめようと思って。ふわ~ってならないように。
あのころ: ならないようにと思って出来るかどうかはわかりませんけどね(笑)
スズケン: いやーもうそこは意識して。浸るな、浸るなっていう風にやるようにしました。
あのころ: 強い人は勝ってもすぐに次考えているフシありますからね
スズケン: あ、そう。一個ええの出したあとに続けてええの出せる人はどこにストックあるねん、そんな早くにっていう
あのころ: それはもうすぐリセットしてるんでしょうね
スズケン: 僕には全然無理ですねそれはもう
あのころ: そりゃ、今までずっと不遇な時代を過ごして来たところに脳内麻薬を打ち込まれて (笑)
スズケン: 僕がずっと望んできた会場が立ち上がって手を叩いて「おもろい」って言って扇子が全部あがるんですよ。その時点で僕の大会はそれで終わりなんですよ
あのころ: あはは(笑)
スズケン: ふわーってなってしまって
あのころ: それもでも一個の経験として
スズケン: で、第五回の鴨川杯で初めてベスト8まで行った時に、予選でその時は2答であがったんですけど、2点とって1点とって。その2点取ったときに「来た!」って思って
あのころ: これや!こないだ失敗したあれや!(笑)
スズケン: なんて全く同じ状況が出来上がったんや!ってなって。前の大会でやったことを勉強できひんかったらこれはほんと馬鹿やって思って。やったらちゃんといけて
あのころ: 素晴らしいなー
スズケン: 僕だから階段は一個ずつしか
あのころ: ほんと一段ずつですね
スズケン: たぶんあのころさんくらい知ってはったら僕が急にあがっていったとは思わないでしょ?ちゃんと一個ずつ順序を経てって
あのころ: 思わないですけど、今話を聞いて尚更そう思いました
スズケン: 一個一個しか上がれないんですよ。この年で一個一個なんですっげー不安ですけど。
あのころ: 素晴らしいですよ(笑)
スズケン: これ楽しめてますか?
あのころ: 楽しめてますよ。階段をちゃんと上がってるっていうのが素晴らしいですよね
スズケン: もちろん一回で二段三段落ちますよ。もちろん。落ちてもっかい上見て何回も上がり下がりしてそれはもちろんあるんですけど。今もずっと上は見てますよ勿論
あのころ: でも勝ちたい数値は 5→3 ですけども
スズケン: あ、減りました。やってみたらわかりました。そんな生半可なもんじゃないわっていう。浮ついた感じでは無理やなっていう。
あのころ: もう勝ったからっていう気持ちはないんですか?
スズケン: ないですないです。まだまだ勝ちたいです。ただまだ勝ちたいから3なんです。
あのころ: 謙虚さとしての3?
スズケン: 謙虚というよりも、まぁやってたらそんな時期も来るんちゃうかな、っていう
あのころ: 先をみてる?ここだけじゃないなっていう。もう背水の陣じゃない?(笑)
スズケン: 背水の陣ではないです(笑)
あのころ: これ負けたらやめよう、はもう無いんですね
スズケン: それは、安心してください。それはもう無いです(笑)
あのころ: 一個結果が出なかったどうこうでは
スズケン: ここはしゃーないと。勝ちたいはありますよ、でも全然結果出ないとこはあって。ここはこの人の土俵やなって思ったりとか、ここは自分がいけるとこかな、とか。タイミングさえあれば行ける時もあるんじゃないかな、っていう
あのころ: 色んなところで勝ちたいっていう気持ちは?
スズケン: いや、色んなとこ…うーん。正直全部勝ちたいです。それは多分やってる人みんなそうやと思います。全部は勝ちたいですけどそんな欲どおしい奴、周りの人がそれは許さないじゃないですか(笑) だって自分が一歩上がってる時は周りの人も上がってると思いますし。たぶんだから何年か前の大会のレベルに比べたらやる人の人口も増えてすごい高いレベルでやれてると思うんで、そこにおれてるだけで満足は満足なんです。その日そこで特化してあがった人が優勝するっていうなんじゃないかなっていう。 昔勝てない時にソバ2さんにずっと教えてもらってて今それが現実になってあーこういうことだったんだなっていうのがはっきりわかるようにはなりました。
あのころ: スズケンさんって毎日大喜利してる人なんですか?
スズケン: あーちょっとしなくなりました
あのころ: 昔はしてたんですか?
スズケン: 毎日してました。どっかで何か見つけてやってたんですけども、生が好きになってしまったんで。どうしてもこう、反応があるほうが
あのころ: 気持ちいいですもんね
スズケン: あのころさんが言う、キャラ乗せてプラスアルファやなっていうのがネットでわかるようになって
あのころ: あはは(笑)
スズケン: 未だにネットは難しくて。ちょっとその意見も認めるようになりました。それ言われると昔すげー腹立ってたんですけど、そうやなーって。
あのころ: ああー。腹たってたんだ(笑)
スズケン: いやー腹立ちますよ(笑)
あのころ: 俺知らないところでよく腹立てられてんですよね(笑)
スズケン: 腹立てたっていう言い方もまぁ語弊があるっていうか、あの、認めたくはなかったんですけどね。でももうこうなってくるとなんかそれも受け入れれるじゃないですけどね。だって実際そうですしね。ストロボライトさんにも言われたことありますし。
あのころ: そうやって現状を客観視して言えるようになってるのもすごいですよね
スズケン: うん、だからいい意味でのゆとりというか。必死になってるのは未だに年が年なんで必死にはなってますけどでも、いい意味での緩みというかたわみは出来ましたね
あのころ: そういう風に言ってもらえてる人っていうのは、たぶん、大喜利抜きにしても付き合える人だなっていう意味でいってる部分はあるんですよね
スズケン: あーなるほどなー。それはあるでしょうね絶対
あのころ: キャラが好きっていう風にいってもらえるのは大きい。そういう風に言ってもらえる人はあんまりいないですから。
スズケン: あのー。なんていうんですか。唯一無二というか、いなかったポジションかなっていうのは、ええおっさんが勝ちたいって目ー血走らせながら大喜利やっていく、でも結果でーへん。まぁそんなやつが一人くらいおってもっていうのはありますね
あのころ: そんなスズケンさんを持ち上げるつもりはないですけど、スズケンさんがいる場といない場での盛り上がりの質は全然違います
スズケン: そうすか?
あのころ: まぁまぁ悪い意味でも、いい意味でも(笑)
スズケン: もちろんそうですね
あのころ: スズケンがいる場だっていうのを意識する人は多いと思うし
スズケン: あーありがたい話ですねそれはもう
あのころ: 全然持ち上げるつもりはないですが(笑) こいつがいるのは邪魔だなっていうのも含めてですよ。こいつ場を壊してるな、とか(笑)
スズケン: 俺ねー一時間くらい前の話に戻りますけど一人っ子でネガティブなんで俺そこのそっち側ばっかり印象に残っちゃいますよ(笑)
あのころ: あはは(笑)
スズケン: そこばっかり残るんですよ。だから家に帰ってからすごい反省する
あのころ: いやいや!そこは別に変える必要はないですからね!
スズケン: まぁ今更変えれないでしょうしね(笑) でも一応、一応ですよ、皆さんのアドバイスは届いてるということはわかっておいてください。胸にしまって噛み締めてますんで
あのころ: 帰りの電車の中であるんですね(笑)
スズケン: 意外と一人になると暗いんです俺、はい
あのころ: いやー。大喜利やる人おおいですよね
スズケン: 多いですね、だからこの感覚もわかってくれる人は多いと思います。言われた時のいいとこはとれなくて裏側ばっかりとるんですよね
あのころ: 悪いとこではないんだけど、言われたことを悪い方に取ってしまう(笑)
スズケン: でも、それも含めて色んな人が言ってくれるのはすごい嬉しいというか。大体こんなおっさんに面と向かって言う機会なんかなかなか会社では考えれないことじゃないですか
あのころ: いや、たぶんこの話を聞いてない人は先入観だけで、豪胆な性格だと思っている人は結構いるんじゃないかなっていう気はしますね
スズケン: いや、たぶん初めの頃から知ってくれてる人は普通に「そんなことないよ」って言ってもらえるんでしょうけど、僕だって初見で見られた人、一般の人には「いやー全く悩みないでしょー」って、めちゃめちゃ言われる
あのころ: あはは(笑)
スズケン: あのね、太ってる人って自堕落なやつだってみんな思ってるんですけど違うんです。すごく繊細なところがあるんですよね
あのころ: いやー。話聞いてたらほんとそうですよね(笑)
スズケン: ビビリです
あのころ: 普通の人以上に
スズケン: あのーほんま怖いんですよね
あのころ: 脳髄筋肉君とかもめちゃめちゃ繊細ですもんね(笑)
スズケン: 脳髄くんなんかも何も考えてなさそうなイメージ、ぱっと見ですけどね
あのころ: 美味しいもんとAKBがあれば幸せーみたいな
スズケン: 脳髄くんちゃいますからねあの人は
あのころ: めちゃめちゃ考えるタイプですもんね
スズケン: 俺もだから言わないでおいたほうがいいかな、と思ったり。気使いますもん自分がそうやから
あのころ: あ、でもスズケンさんとしてはどう思われたいんですか?本当の自分を知ってもらいたい、じゃないですけど、このインタビューを読まれるとネタバレになっちゃうみたいな、こういう風に見られたいっていう自分と乖離してしまいませんか?
スズケン: いや、そこまでじゃないですけどね
あのころ: 本当の自分を見てもらいたいとか
スズケン: あのね、それ一回通ったことがあるんです。もっと自分ではほんまにツッコミが出来る人やと思ってたんです
あのころ: あー人をいじって(笑)
スズケン: エッジの効いた
あのころ: 一言でズバッと
スズケン: それも違うわっていうことに気がついてから、あの、そう、さびすけさんと出会ってからは思わなくなりました
あのころ: あー違うと
スズケン: 畑違うわこの人とわ、あの人はすごいわ。俺は違うわ。こんなんじゃ太刀打ちできない。だから色んな「俺はそうなりたい」、面白い人と出会った時に、「この人みたいになりたい」、でも違うわ、この人のほうがすごいわ。ってずっと思うんです。その間を縫っていって出来上がったものやから。もう多分その皆さんの思ってる通りなのかもしれないです。ただ、繊細は繊細というのは(笑)
あのころ: ちょっと傷つくこともあるよ、と(笑)
スズケン: タイプ的にわけると、褒められて伸びるタイプです、俺。褒められたら伸びる人なんで。
あのころ: ちょっとあんまり知らない人に雑なイジリをされると内心ちょっと傷ついてたり、違うよって思う機会出てきちゃったなっていう所は?(笑)
スズケン: あのー。俺そこまで入ってないよー。
あのころ: 誰でもオールオッケーおいでおいでっていう人でもないよーと(笑)
スズケン: やるよ!やるよ!やるけど、ちょっとあるよ(笑)
スズケン: いやいや、そこまでではないですけども(笑)
スズケン: でも、でも、ちょっとあるよ。でももう全然来ていただいていいんです(笑)
あのころ: このインタビュー読まれたらまた変ないじり方されますよ。「本当は繊細なんでしょう?」って(笑)
スズケン: そうかーそれは思うてなかったなー(笑)
あのころ: ここまでは言わないおきますねーとか
スズケン: いや、もうそないなるとみんな手前でめっちゃ急停車する(笑)
スズケン: 違うねん違うねんそれは違うねん
あのころ: いやー繊細な奴難しいなー
スズケン: いや、違う。だから違う言うてるじゃないですか。全部ちゃんと処理しますから私は、はい。ちゃんとできますから
あのころ: 帰りの電車の中でちょっと思うだけで
スズケン: 思うだけで
あのころ: その場では別に
スズケン: 相手の人がいい気持ちで帰っていただけたら、それでいいです僕は。
あのころ: そうなんですね
スズケン: スズケンうざいな、ってなるのだけが嫌で僕は。あのーずっと言ってますけど一人っ子なんで。これは最後の話に繋がると思うんですけど、居場所が欲しいというか。
あのころ: じゃあ最後の項目ですね。
あのころ: 『あなただけの理由』 過去1→現在4
あのころ: スズケンさんのあなただけの理由はなんですか?
スズケン: 僕の理由というのは「自分から何かをやってみたい」 です
スズケン: 何かというのは大喜利とか企画なんですけど
あのころ: 最初は全然そんな気持ちはなかったんですね
スズケン: 今まではやっていただいてるところに顔を出す、大会にでる、企画会にでる、まぁ色々呼んでいただいたり参加させてもろうたりしてるんですけど、もうそろそろ何かこうやってみたいなっていうのとやったほうがいいのかな、っていうなんていうかプレッシャーじゃないんですけども、なんていうんですけどね、強い人っていうか大喜利やっていくなかで名前上がる人なんかは特になんですけども自分らの団体というか企画されてる会、あのころさんだったら「純豆腐の会」所属っていう。僕なんか「解の会」所属ってなんかなってる感じにはよくいっていただいてるんですけども僕ただの一参加者で
あのころ: 運営というわけではないですよね
スズケン: 僕運営はもうほんとパソコンもいじれないような骨董品なんで。けどなんか皆さん、冬の鬼さんだったら落城大喜利やってはったりとか毛玉のぬしさんFリーグ、やまおとこくん、晃くんは未来杯やってはったりしますよね。同期で僕だけが宙ぶらりんというか、なんかねその
あのころ: どっかに属したいじゃないですけども
スズケン: あのー、一人が寂しい(笑)
スズケン: 広島の合宿
あのころ: 九州の団体「おもさそ」と「純豆腐の会」の合同で集まる「おも豆腐」ですね
スズケン: 僕もよく何度か参加させていただいたときに、いっぺぃさんのしおりの中に僕だけ「所属 解の会」って書いてあって。みんな純豆腐って書いてあるのに、俺だけそうかー解の会、僕どこにも参加してないかなーって。みたいなもんがなんかね。みんな集まって企画の会議をしている、あー、集まってるのかー。なんか団体みたいなのが欲しいっていうかあったらっていうのが
あのころ: じゃあぜひ「スズケン軍団」
スズケン: まぁ、でもそうなると俺のことほめて欲しいだけなんで(笑)
スズケン: でもなんかそれをやることによって大喜利界に還元できればっていう。僕も主導で動いてるのがあるので
あのころ: なんか構想みたいなのがあるんですか?
スズケン: あのねー。うーん。無きにしもあらずというか。大会の発想が一つあったのがさっきも言ってたフライデーナイツっていうアマチュアミュージシャンのYOKOTOとアマチュアオオギリストのスズケンがラジオをやってる、その冠を使って、フライデーナイツカップみたいなのをやった時に、大喜利の大会で集計の時間とかある間にYOKOTOのライブとかやれたら
あのころ: 大喜利とライブ
スズケン: なんかねそういうのは一回YOKOTOとは話をしたことがあるんですけど、そうなったらあいつの歌も審査待ってる間にもいやがおうにも聞いてもらえるかなっていうのは、そんな感じみたいなのをやってみたいのと。あと大喜利に関してはさっきからあのころさんと話してるこんな感じの、大喜利ばっかりやるんじゃなくてその、回答に対してじっくり掘り下げる会っていうのはそんなに無いじゃないですか。一回すり身会か何かでひらたいさんがこの答えだしたのはこういう道筋があるんですっていうのをやっててそういう感じのをもうちょっとざっくばらんという感じの中でやってみたいなーっていう。ほんとお酒とか飲みながら、面白い面白くないじゃなくて、レベルの向上じゃないですけど、自分のレベルも向上するし、こういう回答出しました、こう考えました、こっちのほうがええんちゃう?とかいうのを嫌味じゃなくて出し合えたらなっていう。で、お互いのレベルがあがっていく
あのころ: 大喜利の大会とかあったあとに打ち上げとかなりますけど、意外とその辺の話ってないですよね
スズケン: 回答を掘り下げるはあんまりないと思うんですよ
スズケン: で、それを一回やってみたいというか、それでみんなのステージが一段上がるんやったら楽しいかなっていう。そろそろ自分もこの年になってきて何もせんのも、こんだけ自分の人生変えてくれた大喜利っていうのがあるんだし
あのころ: 人の思考の過程を聞くのって楽しいですよね
あのころ: ネタばらしになっちゃうところはあるんですが
スズケン: でも、そこで取られたからって負けてるようじゃね
スズケン: 例えば俺の真似して革命的に面白くなった子があって、それに負けてるようじゃ俺はそこまでの人やから。それは自分も納得せなあかんし。
あのころ: でも自分の経験からいって、そういう例えば大会に勝ち上がった時に、思考の過程がないというか、そういうことじゃなかったりっていう部分もないですか?
スズケン: ありますねー。それは
あのころ: 言葉で説明できる範疇じゃないというか
スズケン: もちろんそうです。それがだからオオギリズハイですよね
あのころ: ほんともうそれが浮かんだとしか言いようがないというか
スズケン: ポンと出てきたというかもうそこが急に引っ張り出てきた
あのころ: だから否定するわけじゃないですけどそれで説明が出来るもんでもないなーっていうのもありますよね
スズケン: ただだから、最初にいったなんていうんですか、ゆるい会、それが経験値の中に自分があって欲しかったなっていうか、それが今までなかったんで。例えちょっとでも為になったっていう風になったら、すごいこう、あのなんやろ、それでよくなる人がいたなら、っていう。あくまでもまだ企画の段階なんですけどもね。
あのころ: 大会とかそういう竸ってる感じじゃなくて大喜利をみんなで作り上げてる瞬間がある時に、出す順番とかそういう話とか楽しいですよね
スズケン: そうそうそう
あのころ: それ最初に出しちゃいけない、ってこととか
スズケン: そこいったらかんとことか。あの、大会とか竸ってる時やったら面白いとこにすぐかぶりつきにいってもいいんですけど。ちょーそこーもうちょいおいといてーやー。
あのころ: まだ早い(笑)
あのころ: 残り何分になったからここが解禁された瞬間とかの話とか
スズケン: 入口は単純なとこでもいい入口ってあるじゃないですか回答で。そこからいくよな、っていう。ほんで真ん中通ってどこいくねん、で最後に、あーこれ最後かーって
あのころ: あ、ここ一周してここにくる時間帯だよねー。あそこがよかったよねーとか
スズケン: 竸ってない時、ライブとかになったらそうなるんかな、っていう
あのころ: いやー。考えれるようになったんですね、スズケンも(笑)
スズケン: そうですよねー感慨深いですよね。ほんまにありがたいです
あのころ: 自分のことだけじゃなくなったっていうね
スズケン: そうですよね、ほんまにね、まだまだ勉強せなあかんとは思ってるんですけど。いやーもっと僕はこの世界をもっと今よりも楽しくできるならまだまだ歯車となって
あのころ: さっきの項目にちょっと戻るんですけど大喜利だけじゃないですよね?スズケンさんの活きる時って
スズケン: うーんいやそれはもう自分の判断ではもう。それはほんと騙されませんよ(笑)
あのころ: 言わないの?俺の才能はここだけじゃないよみたいなの
スズケン: 一回謙虚になります。俺より才能ある人は今俺の所属してる所にはいっぱいいてはります
あのころ: あーそうなの?
スズケン: いや、そうなれました。だからそうなっただけでもこの世界の人には感謝ですよね。でも、こんなおっさんでもこんなやつでも生きていける居場所があったっていうのが、はい。僕がよく言うのは居場所があったっていうか、「間に合ってよかった」っていう
あのころ: あー。いい言葉ですね。間に合いましたねー。
スズケン: 僕あのーなんとかみんなが面白いことやってる時に
あのころ: いや、ギリギリだったんじゃないですか
スズケン: ギリギリですよ、ほんまにそう思います。ほんまにもうちょっとあれしとったら一歩も出てなかったと思いますね
あのころ: でも、ギリギリだったけど動き出したのはスズケンさん自らですもんね。自分で勝ち取った場所ですもんね
スズケン: うーんまぁそういうてね。それは自分から言うことじゃないですもんね
あのころ: いやーなかなか言わないなー(笑)
スズケン: もうほんと出しましたから(笑)
スズケン: 自分がクソやったっていうのは最初にいうてますから
あのころ: いやーでも大喜利の回答を見てると「スズケンさんはクソだな」って思う瞬間は多いですよ。こいつ地から出てるな、って
スズケン: あのーそれよく言われるんですけど、俺もしイメージと違うクソみたいな回答で「あーこれ!」とか言われるのはちょっと心外ですね
あのころ: いや、違うと
スズケン: 俺もうほんと全然白い人間だよと
あのころ: 考えて出したやつだよと
あのころ: 必死になったから地が出たわけではないと
スズケン: じゃないです。考えて考えて黒い回答を出してる
あのころ: そうかー残念だなー
あのころ: なかなか牙城は崩せないな
スズケン: いやいやいや。崩すもんもないし。僕の牙城なんてないんで
あのころ: もうちょっと酒が足りなかったかなー
スズケン: いやいやいや(笑)
スズケン: ほんとこれ締めんのか。酒のせいにするんか。
スズケン: スズケンは白い人間ですよ
スズケン: 真っ白い人間ですよ
あのころ: 今回のオオギリ・レーダーは僕の力不足だったということで
あのころ: 本性はあぶりだせなかったなっていう後悔
あのころ: 僕が帰りの電車の中で今日は後悔して帰ります (笑)
スズケン: じゃあいいですいいです。確かにそうです。クソの回答大好きです
あのころ: ゼロだったら出ないですよね
スズケン: 出ないです
スズケン: あのーええと。クソみたいな時代が物凄く大喜利にいきています(笑)
あのころ: そうねーそんなもん簡単に抜けるもんじゃないよと
スズケン: そうです。考え方がひねくれ曲がった時の回答が
あのころ: ギャンブルに狂っていたあの時のクソみたいな人間性が大喜利にいきてます、と
スズケン: 物凄いいきてます
あのころ: あーよかった(笑)
スズケン: あれがなかったら鴨川杯も優勝できてません
あのころ: その言葉が聞けてよかったです (笑)
スズケン: えー。うそー
あのころ: 今日のお相手はスズケンさんでした。どうもありがとうございました
スズケン: ありがとうございました

 

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…というわけでこのスズケンさんのインタビューは録音した音源を文字起こし編集したものですが、元音源をYOUTUBEにアップしました。

内容としてはテキストとほぼ同じです。2時間強とかなりの長目ですが「どんな感じで喋ってたのかな」と、興味のある方はどうぞ。

動画編集は「ごうわん」さんです。色んな画像が出てくるよ。