INTERVIEW #3 ひらたい さん 後編
長くなってしまったので
前編からの続きです。
あのころ: ということで次の項目にいきますね
ひらたい: はい
あのころ: 『自分の発想を表現する手段として適している』 過去4→現在3
あのころ: これはちょっと不思議だな、って思う変化なんですけど
あのころ: 今のほうが手馴れたんじゃないですか?
ひらたい: これは、最初の頃はまぁいうたら「めっちゃおもろいやん俺」みたいな意識でやってたんで
あのころ: 笑
ひらたい: ノリノリでしょうもないことを量産してたんですけど
ひらたい: ネットにしろリアルな場にしろ、表現する術を何も持っていなかったので
ひらたい: これはいいものを見つけたぞって思ってたと思います。面白いことができるぞって。
あのころ: なるほど
あのころ: 他に手段を持っていなかったっていう意味で向いているなんですね
ひらたい: そんなうけてたわけではないんでしょうけど、はしにもぼうにも引っかからないってほどでもなかったと思うんで、ただただこれは凄いことになるぞっていう漠然とした自己有能感でやってたと思います。
ひらたい: そういう意味で4.
あのころ: これは凄いことになるぞ笑
ひらたい: 高校生がバンド始めたときぐらいの勢いですね。
あのころ: 面白いことを表現したいっていう欲求はもってたんですね
ひらたい: そうですね。
ひらたい: 今は、発想を表現する手段とは別の目的意識になってるような気がします。
ひらたい: あと、自分の発想は優れてはいないなということが、やってるうちに実感するようになりましたね。
あのころ: 適してるどうこうの前に優れてないぞ、と笑
ひらたい: 2年ぐらい「俺おもしれー!大喜利楽しー!」でやってて、その後やっと気付いたと思います。よく回りも付き合ってくれたもんですね。
あのころ: そこを面白いと思ってるわけじゃないからだと思います笑
あのころ: そこがやっぱりでもひらたいさんなんですよね
あのころ: 面白くないのが面白いし
ひらたい: 今の状況はしょうがないと思っています。逆にありがたいと思わなきゃいけないですね。
ひらたい: スベッても面白いって言われるわけですから。
あのころ: オールマイティーですよ
あのころ: ただ本人だけは納得してないっていう
ひらたい: なんでこういうことになってるかわかんない。
あのころ: これ計算して作れないですからね
ひらたい: なんとなくは解るんですよ。
ひらたい: ただ、狙ってできないのが残念。
ひらたい: こういうこと(笑い)を理屈つけて説明できる人はすごいと思います。
ひらたい: 最初の頃は、回答の中身だけで笑わせられる人を目指してたんですけど
ひらたい: いわゆる正統派を
ひらたい: もー無理ってわかったので、今は「なんかわからないけどトータルで面白い」を目指してます。
あのころ: その辺のあがいてる所なんとかしようとしている所全部含めて面白いです
ひらたい: 全然関係ないけど、名古屋のタイガー・ジェット・チンさんというマスクマン芸人の方が
ひらたい: 大喜利をするとき時たま「正統派!」って叫んで手を挙げるのがすごい面白い。
ひらたい: いつかやりたい。
あのころ: 最初にいっちゃうんだ笑
ひらたい: そうですね。この回答は正統派だそ!って表明。
あのころ: あとひらたいさんが凄いな、って思ったのはその日一番の大スベリ回答したあとに爆笑とったの見たときですね
あのころ: 普通ありえない
ひらたい: 助走ですねあれは。
あのころ: そんなもん助走になるか!笑
ひらたい: 自分でもよくわかってないです。
ひらたい: でも多分最初のスベリ回答がないとそのあとの回答が出ないんですよね。多分。
あのころ: すごい構造だなぁ~
あのころ: まだ解明されてないもの持ってますね
ひらたい: 3年位前に、すり身さんに「変なの(変な回答)出さなきゃいいんですよ」ってボソッとアドバイスされたことがあって
ひらたい: たぶんそこではじめて意識したんだと思います。間引くということを
ひらたい: 例えば5回に1回ウケてたとして、4回のスベリを減らす方向で
ひらたい: 結局思いついた端から出したいように出してたと思うんですけど、中途半端なスベリを減らすっていう方向で
ひらたい: アドバイスを生かして、それからちょっと良くなったように思います。
あのころ: 間(あいだ)をなくすことにしたんですね
あのころ: すべるときはおもいっきりすべる、と
ひらたい: 変に置きにいかないってことでしょうかね。あと、自分がこれ面白い!と思うことを信用しない。
ひらたい: ということは意識しています。
あのころ: すごい理論だなぁ笑
あのころ: そんなこと考えてやってんだと思うとなおさら面白いな
ひらたい: すごいずれてるんですよ多分。
ひらたい: 大喜利では「これ面白いだろ!」ってことじゃなくて「これが面白いとされるでしょう!」ということを出すようにしてます
ひらたい: でもたまに「これ面白いだろ!」が出ちゃって、それが滑ってるように思います。
ひらたい: 激弱ヒーローかるたの「し」というお題があって、「シーブリーズマン(絵)」という回答を出して
ひらたい: くそスベッたことが先日あったんですけど
ひらたい: 自分の中では今でも面白いです、シーブリーズマン。
ひらたい: そんなこんなで、必ずしも向いてるとは思ってないですけど、楽しんでやってます。
あのころ: わかりました。
あのころ: 聞けば聞くほど変!
ひらたい: 自分でも把握できてないですからねぇ。
あのころ: でもやっぱひらたいさんの中で理論があってその中で必死にやってるからこその面白さなんでしょうね
あのころ: 適当じゃない
ひらたい: そりゃあそうですよ。
ひらたい: 適当にやったたら適当な結果しか出ないですよ。
ひらたい: 中学校の部活と同じで、実践して反省して積み重ねで上手くなるもんだと思っています。
ひらたい: 意外とそこを雑にやってる人がいて、不思議です。
あのころ: まじめだなー
あのころ: そこなんだろうなー
あのころ: ちゃんとやろうとしてこそですね、やっぱり
ひらたい: この内容だけ読んでると面白いこと言いそうにないですね俺
あのころ: 変わってるな、っていうの伝わりますよ!
ひらたい: しかし7年やってやっとこれですよ!
あのころ: 「これ」がどれのどういう状況なのかよくわかりませんが笑
ひらたい: これ=「まぁそれなりに楽しくやれてます」ということですね笑
あのころ: おい!二時間たったぞ!次の項目いくぞ!
ひらたい: はいはい
ひらたい: あとでめっちゃ後悔しそうですねこれ
あのころ: もうしてるよ!
あのころ: では次の項目です
ひらたい: はい
あのころ: 『面白い人に会いたい』 過去1→現在5
ひらたい: これは増えましたね
あのころ: MAXですね
ひらたい: だって知らない面白い人が次々と出てくるんですもの
あのころ: 最近特にそうですね
あのころ: もうよくわからない
ひらたい: ここ2年ぐらいは特にですね。
ひらたい: 関西については、2012年12月のオオギリダイバー大阪大会以後ぐらいから
ひらたい: 急にドッと増えました。
あのころ: なんのキッカケなんでしょうかね
ひらたい: わかんないっす。
ひらたい: 複合的な要因だと思います。
ひらたい: ネットの大喜利、mixiの大喜利、ニコ生勢、ケータイ大喜利勢、ハガキ職人、お笑い好き、IPPONグランプリで大喜利を知った人
ひらたい: そういう色んな背景を持つ人が一気に生でもやるようになったような印象
あのころ: 毎週毎週週末には何かの集まりがある状況ですからね今
ひらたい: 恐ろしいですね。
ひらたい: そんなに大喜利したら死んじゃう
あのころ: 本望でしょう!
ひらたい: いやだわ
あのころ: 今が一番幸せだから!
あのころ: そうしとき!
ひらたい: 消費が早くならないことを願うばかりです。
ひらたい: 自分なんか7年やってまだやれるんだから、長く楽しんでほしいです。
あのころ: まだまだ続けられそうですよね
あのころ: じゃあさっさと次の項目に
ひらたい: お、ペースアップですね!
あのころ: 『一番になりたい、他人と勝負して勝ちたい』 過去4→現在3
ひらたい: これも最初の辺りは5ですよね
ひらたい: 「オフ喜利」に出たいとかひっそり思ってましたもの
ひらたい: WEB0.2にしろ転脳児杯にしろけっこう力入ってたと思います
ひらたい: おもんないのに!
あのころ: きづいちゃった!
ひらたい: そうですね
あのころ: それも面白いなー
ひらたい: 2010年の最初のオオギリダイバーのときに、同じ場に出ていた和壱朗さんに「しかし、ほんと、面白くなりましたね・・・・」って言われて
ひらたい: しみじみと言われて
ひらたい: 「ああ俺、そんなに面白くなかったのか」って実感した覚えがあります。
あのころ: 凄かったからね
ひらたい: 当時言ってくれよそういうことは
あのころ: 面白いんだけどね、でも
あのころ: 箸に棒にもかからないだめーな回答だして人の顔色うかがってる所とかすごい面白い
ひらたい: まぁそれでも続ける面の皮の厚さがあってこその7年ですからね
あのころ: 打たれ強いのかなんなのか笑
ひらたい: なので、勝ちたいとか優勝したいってガツガツ思ってた頃に比べたらそれは落ち着きました。
あのころ: それがいい方にいってるのかもしれないね
ひらたい: 落ち着いてから比較的結果が出るようになった。
ひらたい: ということですね。
あのころ: うんうん
あのころ: じゃあ最後の項目に
ひらたい: はしょるな~
ひらたい: もう終わっちゃうの!?
あのころ: 疲れたわ!
ひらたい: でしょうね!
あのころ: トータル一時間くらいで予定しとんじゃこっちわ!
ひらたい: だから最初に言ったでしょ
ひらたい: ひきずるって
あのころ: これが予想できてたのか笑
ひらたい: そうです!
あのころ: なんとかしようぜ~笑
ひらたい: あのころさんとこういう話して一時間で終わるはずが無い。
あのころ: 話したがり!
ひらたい: 7年分の重みを考えてください。
ひらたい: もうちょっとライトな人から行けばよかったのに。
あのころ: いや、食べたくないものから最初に食べるタイプだから
あのころ: どうせ食べるなら最初に
ひらたい: なるほど。
あのころ: バツだと思って
ひらたい: 罰かい。
あのころ: 掲載の順番はどうするかわからないけど笑
ひらたい: そうしてください。とりあえず冬の鬼さんのインタビューは読みたい。
あのころ: それは最後終わったあとに聞くからね
あのころ: 段取りがあるからね
あのころ: 最後の項目いくよ!
あのころ: 『あなただけの理由』 過去5→現在3
あのころ: この理由というのは?
ひらたい: やめる理由が見当たらないということです
あのころ: らしいわ~笑
あのころ: ひらたいさんの理由だわ
ひらたい: 基本的に、自分は何事もすごく
ひらたい: やる気がなくて
ひらたい: 一番長く続いた趣味がたぶん大喜利なんですよ
あのころ: あれ、ここからいい話になるの?
ひらたい: 逆にやめる元気もない
あのころ: ズコー
ひらたい: やめたところで寂しくなるだけですしね
ひらたい: そういう消極的な理由で続いてます
あのころ: 確かにやめるメリットはひらたいさんには無さそう
ひらたい: ないですね。海外転勤にでもならない限り続けられそう
あのころ: 大喜利が寂れて誰もいなくなってもしぶとく最後の一人として生き残って欲しい
ひらたい: 誰もいない荒野で一人でお題出して一人で答えてる
ひらたい: なるほど
あのころ: 火の鳥の未来編みたいになって欲しい
あのころ: 大喜利の概念として宙空を漂ってください
ひらたい: 大喜利をやってて、副次的にお笑いを観に行くようになりまして
ひらたい: 大喜利とお笑いで休日と平日の夜が埋まるようになりました
ひらたい: 2007年に親戚宅に居候して友達もいなくてアホほど暇してた頃に比べたら良いのだと思うようにしています。
あのころ: もうこのまま突っ走ろうぜ!
ひらたい: 走ってもろくなこと無いですから 細々と続けます。
ひらたい: たまに面白いこと言えればそれでもう充分です。
あのころ: 老人になったな~
あのころ: もういい年だもんね
ひらたい: あなたのほうもね
あのころ: 老害としていきていきます
ひらたい: 俺まだ30代前半ですから!
あのころ: 十分年だわ
ひらたい: はい
ひらたい: 大喜利に出会ってなければもうちょっと他の人生もあったのかもしれませんが
ひらたい: たぶんロクでもない人生だったと思います
あのころ: 終わるよ!もう締めの空気だしてるでしょさっきから!
ひらたい: わかってますよ!
あのころ: めでたしめでたしね!
ひらたい: そこはインタビュアーの腕だろ
ひらたい: 身内で試してるんだな
あのころ: ふざけんな!お前なんか全部カットじゃ!
あのころ: 終了!
ひらたい: 終わり方!